Moe's diary

ロンドンでの子育て、日々感じたこと、学んだこと、記録

乳幼児は人種を意識するのか

1歳未満の時、娘は人見知りをしていた。毎日チルドレンセンターのプレイグループに連れていくも、あまり笑顔を見せなかったし、喃語もあまり話さなかった。家では非常に活発で笑い、喃語を話していたにも関わらず。毎日会うコンシェルジュの黒人のおじさんにも、頻繁に会う白人のスロバキヤのママ友にも、ほぼ毎日会う白人・中東系のチルドレンセンターのスタッフにも、みんなフレンドリーに娘に話しかけてくれるのに、娘はフリーズしたままじっと相手を見ているだけだった。しかし、アジア系のママには笑顔をふりまいていたので、幼い年齢でも人種の「違い」は認識しているのではないかと感じることがあった。

調べていないので、分からないし、娘もまだコミュニケーションがとれる年齢ではなかったので、真相は不明だが、気になることであった。個性もあるが、わたしは彼女は違いを認識していたのではないかと思っている。ただし、子どもに対しては人種関係なく興味を示していたので、単に大人に人見知りや恥ずかしさを感じていただけかもしれない。

2歳3ヶ月で帰国し、2歳半になった現在も大人には人見知りする。本人としては気にはなるけど、恥ずかしくて固まってしまったり、隠れてみたり。一方で子どもに対しては、すごく積極的で自ら一緒に遊ぼうとしています。現在は月齢の関係だと感じるけれど、ロンドンに居た時は、娘は人種を意識していたのか、大人に人見知りをしていたのか、真相はわかりませんが今でも不思議だなと思います。

NHS歯科登録・歯科検診

娘が1才になる直前に、チルドレンセンターのプレイグループ中に娘と誕生日が1週間しか違わないママやスタッフと話をしていて、1才になったらNHSの歯科に登録して歯科検診をしたらいいわよ。と話を聞いていました。しかし、その時はよく状況が把握できておらず、かつ詳しく聞き返すこともしませんでした。1才児健診でHVからも歯科検診について言われることがなかったので、そのままとなっていました。1才半になり、身長と体重を測りに行きHVと話をしていた時に、NHSの歯科に登録、歯科検診の話を聞かされました。

 

1才以降になったら、NHSの歯科に登録をすることで、6ヶ月毎に歯科検診が無料できるということ。私は、娘が1才半になった時に登録をし、予約をしようとしたら、無料の枠だからか1か月待ちでした。(最初に登録しようとした歯医者は人気だったのか5か月待ちだったので、別の歯科に登録、予約をしました。)検診は、ささっと終わりました。検診の前に、待っているときに使用している薬があるかなどの簡単な問診表に記入をしました。

検診は検診台に私がのり、その上に娘を仰向けに抱きかかえての検診でした。終わった後はシールを貰いました。

その時に、チョコレートやジュースは歯によくないからあげないことが好ましいこと、寝る前に牛乳やミルクをあげている場合は歯磨きをして寝ること、虫歯になりやすいから哺乳瓶は卒業することを言われました。どれも該当しませんでした。その他、歯磨きを子ども用歯磨き粉(Bootsに売ってます)を使って朝晩の1日2回すること、心配事があるかを聞かれ終了しました。

 

次の予約は、6ヶ月たって予約できる時期になったら連絡するわ。と受付で言われたとおりでした。検診の6ヶ月後にTEXTで予約ができるので、電話して予約をとってくださいと受信しました。

電話すると、1週間後に予約が取れました。そして2才1ヶ月に検診を受けました。この時は、前回のように抱きかかえてもいいし、子ども1人で検診台に乗っても良いと言われました。娘は機嫌がななめだったので、前回同様にしました。

 

GPでもですが、無料なので受付に寄らずに終わったらそのまま帰れるシステムは、いまでも少しドキドキします。

NHSで1才児健診(ナース)

NHSで1才児健診(ナース)をしました

1才児健診の後は2才児検診です。その間の悩みや相談はHVに相談できます。1才児健診は、検診前に案内の手紙が自宅に郵送されます。私は、娘が1才になる2週間前に手紙が郵送され、1才になる1週間前の日に健診がありました。近所に住んでいる1ヶ月違いの子どもも同じように2週間前に郵送を受け取り、1週間前の日に健診があったと言っていました。

 

当日は、娘の様子、離乳食の進み具合、哺乳瓶を使っているか?母乳育児かミルクか?などを聞かれました。娘は離乳食は順調で食欲もよくあり、水はマグやカップで飲んでいたことを話しました。

私は母乳育児をしており、1才になったら断乳しようと思っていると話ました。まず、母乳育児を1年間続けたことを褒められました(旅行に行くときや、旦那が子守をする時や、のみ足りなさそうな時は、液体ミルクをあげることもありました)。母乳育児をすることで誰かに褒められることはこれまで体験したことなく、子育ての大変さをママ・パパ友と話すことはあっても、寝不足などを誰かと気持ちを共感することはなかったので、1年間寝不足で頑張った私を褒めてくれたのは、とても嬉しく感じました。

イギリスでは母乳育児を推奨しているものの、実際に続けている人は少ないそうです。確かに、私の周りのママ達の多くがミルクをあげている人も多かったです。でもそれは、旦那さんが育児することも多く、早くから仕事復帰していたり、母乳育児をしたくても母乳が出なくなった、宗教上外で肌を出すことはしないなど、それぞれの理由があります。ミルクも十分栄養があるので、どちらでもいいと思います。本人たちが選択することだと思います。

また、1才以降は無調整の牛乳をあげてるように言われました。もし牛乳が好きではなくても、ブロッコリーなど別の食材からカルシュウムを接種すればいいので、好き嫌いがあったとしても気にすることはないことを言われました。

実際にスーパーの牛乳のラベルを確認すると、無調整の牛乳は1才以降、スキムミルクは2歳以降で1才児にはあげないようにと記載があるメーカーが多いです。

 

娘はつかまり立ち、伝い歩きはあやしく、まだ歩いていませんでしたが、つかまり立ちや徐々に伝い歩きをしているなら時期が来たら歩くようになるから心配ないと言われました。また、イギリスの子は、家が狭いこともあり歩き出すのが遅い傾向があり、大体13~14ヶ月位で歩き出すよ。と言っていました。

 

その他、イギリスの冬の日照時間は短いので、薬局で売っているビタミンDを接種させること、歯磨きは朝晩1日2回することを話されました。その他、心配事はあるか聞かれ終了しました。

 

NHSのヘルスセンターでHVに1歳半の検診をしてもらいました

1才児健診の後は2才児検診です。その間の悩みや相談は、いつでもHVに相談できます。地域のいくつか決まった場所に、決まった時間に訪問し相談することができます。(GP、ヘルスセンターやチルドレンセンター、至る所であります。)私は、1才半の時に身長・体重を知りたく訪問しました。簡単な娘の様子などをはなし、終了。身長は、メジャーがないからここでは調べられないと。(2才以降は壁のメジャーを使えるけど、2才未満はメジャーなのよ。と。)身長を知りたかったので残念でした。

でも、歯科検診のことについて教えてもらい、急いでNHSの歯医者を調べ、登録予約をし、検診をうけました。歯科検診に関しては別の記事に書こうと思います。

 

ロンドンで子連れで参加できるベビーコンサート

f:id:moes-diary:20200220072321j:plain


Bach to Baby(https://www.bachtobaby.com)に参加しました。これはベビー連れOKのクラシックコンサートで定期的に開催しており、私の参加している地域は教会で月1回の開催があります。本物の楽器の音色を聞くこともでき、ベビーと一緒に音楽を楽しむことができます。子どもは泣いても仕方がないし、歩きまわってもOK、歌ったり踊ったりは大歓迎!でもソフトプレイの場所ではないし、教会という素敵な空間を尊重しながらお願いしますよ。大人がおしゃべりするのも遠慮してくださいね。というスタンスです。私が行った会場では、紅茶やちょっとした焼き菓子なども売っていて、飲み食いしながらクラシックの生演奏を聴くことができます。運が良ければ、子どもが楽しんでいる姿をプロのカメラマンに写真に撮ってもらえることもあり、WEBで購入できます。

 

私は、娘が歩けるようになってから参加していますが、飽きると歩いたり、お菓子を食べたり、後ろで歩きまわったりしています。楽器演奏の近くに行って踊っってみたり、近くでマジマジとみたりしているときもあります。

 

これまで4回参加し、1回目はピアノ。2回目はハーブ。3回目はアコーディオン。4回目は、Baby Broadwayで、ピアノと男性の歌手が1名のミュージカルでした。有名なミュージカルやディズニー映画の歌を歌ってくれました。雨に唄えばやサウンド・オブ・ミュージックのドレミの歌など聞いたことのある曲ばかり。ディズニーは、アナとユキの女王やアラジンなど、知っている曲ばかりで今までで一番楽しかったです。4回目はハーフタームだったこともあり、いつもより多くの人、3~4歳くらいの少し大きい子どもも参加していました。ディズニーの曲に合わせて大きい子どもが踊り、その横で真似をしながら娘も踊っていました。最近は少し大きな子の真似をするのが大好きなお年頃です。

 

4回参加しましたが、どの楽器も途中で娘は退屈してしまい、教会の隅から隅まで歩いたり小走りしたり、椅子の間をひたすら歩いたりしていましたが、どの楽器も、最後に童謡を演奏してくれ、その時間は娘も非常に楽しく参加していました。クラシックの方が退屈しやすそうでした。毎回出口でBach to Babyのシールを1枚貰えるのも、娘は喜んでいました。

 

Bach to Babyはコンサートに行きたいけど、子どもがいていけない大人の為という感じで、クラシックばかりですが、Baby Broadway(https://babybroadway.co.uk)は、知っている曲で体を動かしながら(踊りながら)という感じでより楽しめました。私は、Bach to BabyでBaby Broadwayを開催しているときに参加しましたが、Baby Broadwayだけをやっているサイトもあります。こちらはやっている場所も限られ、開催日数も少ないようですが、近くに住んでいたらまた参加したいなと思える内容でした。

ロンドンで子連れのESOL(英語のクラス)@チルドレンセンター(娘11ヶ月~)

日本での仕事に比べて、旦那は早く帰宅するものの、可愛い娘でも1人での育児は1人の時間が無くてしんどい。

お金をかけずに自分の為にも何かしたいと思っていた時に見つけたのが、カウンシルが運営しチルドレンセンターで無料で開催しているクレシェ(託児所)付きのESOL(英語を第一言語、母国語としない人のための英語のクラス。“イッソル“と発音)。託児所も無料で利用できるので、授業の2時間は娘は託児所。託児所は資格を持っているスタッフが子どもをみてくれます。ESOLの時間は、私だけの、私のための時間。このESOLは、1年間コースで、ウェイティングリストで待っている人も多いようですが、私はラッキーなことに申し込んでから直ぐに入ることができました。その時は、娘がは11ヶ月で授乳はまだ少していたものの、離乳食も進んでいたので、おやつにバナナやパンをもたせていました。娘よりもっと小さい月齢の子どもも預けられており、ミルクを預けている人もいました。スタッフは、子どもの様子を見ながらおやつを与えてくれます。途中で子どもが昼寝をしても大丈夫ですし、便をすればおむつを替えてくれ、泣けば抱っこもしてくれます。歩けない月齢の子どもは、抱っこか床や、ハイハイ、つかまり立ちをさせて遊ばせていそうでした。歩ける子どもはガーデンで外遊びをしたり、室内でお絵かきをしたり、クラフトワークやおもちゃや手遊び歌を歌って遊んでました。そして、本当に1年間で終了となります。(1年間のうちに4タームごとに分かれており、途中のハーフタームやバンクホリデイはお休みになります。)

 

ESOLを始めた理由は2つ。1つは、英語の会話力の上達を希望していたこと、異文化を感じたかったこと。もう1つは、娘から離れた自分の時間を確保したかったから。趣味でも仕事でもなんでもいいから自分のためにすること。これってとっても大事だと思います。人によっては、娘が寝ている時間にネットサーフィンをするのでも、紅茶をゆっくり飲んだり、読書をしたりすることでも、何でもいいと思いますが、私は何か人と関わりながら自分の時間を持ちたかったので、私にとっては娘を託児所に預けてのESOLはとても良い機会で私のアイデンティティの支えでもありました。もちろん、娘との時間は楽しい。子育ても楽しい。娘はまだ小さいこともあり、昨日できなかたことが、今日はできたりして、日々の成長をかなり感じ取れます。しかし、娘が何かができるようになっても、私は見守っていただけで少しお手伝いをしただけで、私が何かを成し遂げたことにはなりません。自分のために何もしていない、育児と家事に追われているだけの私の存在意義をふとした瞬間に頭にめぐってしまう事実がありました。

 

託児所に預けている時、別れる時と戻って私の姿が見えた時は泣いていましたが、自由に歩けるようになり1歳10か月ごろくらいからは、泣くこともなく、状況が把握でき慣れてきたように思います。(別れる時に泣いていても、姿が見えなくなると泣き止んでケロっとしていると、スタッフから聞いて安心したことも覚えています。いつも通っているチルドレンセンターで場所もよく知っていたし、スタッフも知っていたことは娘にとっていいことだったと思います。泣いていたけど。)託児所には、娘より少し年上の子や、小さい子がいましたので、娘も周りの子に刺激を受けながら楽しんでいたのではないかと思います。

 

最後のターム(娘22ヶ月)、カウンシルのマネージメントが変わったようで、タームの最初にカウンシルに提出する書類に、なぜか今まで無くても大丈夫だったナショナルインシュナンバーの記載が絶対に必要になり、受講を続けるためには取得をしなければならなくなりました。急遽取得が必要となったので、急いでJOBセンターに電話し、いくつか質問に答えると、インタビューのアポイントを取ってくれました。インタビューは子連れでもいいか聞くと、問題ないとのこと。急いでいると言っているものの早くて3週間後の日程で、ベビーカーで子どもを連れて面接に行きました。ベビーカーの子連れは他にも何人かいました。歩きたい盛りの娘も何とかパンを食べたり、お絵かきをしながら、騒いではいたもののベビーカーに座っていてくれました。その2週間後に無事に郵便が届きナショナルインシュランスナンバーを取得し、提出書類に記載することができました。

 

ESOLの1年間のコースが終わると、先生から別のチルドレンセンターで持っているクラスクに来ないかと誘いをもらいました。(次のタームの初日に先生から電話があり、今までのクラスは1年間コースなので席はないけど、別の場所で明日からのクラスに来てみないかと電話がきました。この国で、そのように連絡を貰えるのは稀なことだと思います。1年間のコースが終わっても事前に終了の連絡を貰えることは少なく、大体は当日クラスに行くと1年経ったので終了と言われる人が多かったです)私の家からはバスで通う必要があるけれど、そのクラスの方がレベルが高いし、チャイルドマインダーコースもあるので、それを受講することもできる。ティーチングアシスタントをしたいなら、紹介するわ。と有難い言葉も貰いました。せっかくなら色々としたいけれど、あと2ヶ月程の滞在なので、新しいチルドレンセンターのESOLを受講することにしました。このチルドレンセンターも託児所がついています。こちらでは、お菓子をだしてくれますが、便をしたときは授業中に呼ばれ親がオムツを変える必要がありました。娘は、新しい託児所でも泣くことなく、いい子に過ごしているようです。娘の成長に感心します。大体、英語のある日は託児所に向かう途中で昼寝を始め、託児所についても寝ているので寝かせたままその場を後にしますが、迎えに行くと起きていて遊んでいます。スタッフに聞いても、泣かないとのことなので、状況を把握しているのだと思います。これは、月齢や慣れによるものだと感じています。

 

ESOLでは、参加者のレベルに偏りがあるので、必ずしも授業のレベルが自分に合っていると思えるわけではないけれど、私にとっては良かったです。教わる先生の教え方や相性にもよるのと思います。私は、自分のための時間で何かをすること、無料であることが目的の1つであり、さらにクラスでは異文化の違いや、イギリス独特の言い回し方、イギリスのカルチャーを学ぶことができ、自身でプレゼンテーションを発表したり、学びが色々とあり良かったと思っています。ESOLの先生は、2児の母で、私の今後のロールモデルになりそうです。

 

ここで、いろんな国の人に出会いました。最初のクラスは8割がバングラデッシュ人でした。あとは、インド人2人。そしてアフリカ系の人とスーダン人1人、ブルガリア人1人でした。途中まではスペイン人、バングラデッシュ系のイタリア人が参加しており、途中で1回だけ、トルコ人とアフリカ系の人、スーダン人、サウジアラビア人、シリア人が来たりしてました。日本人は私1人でした。(中国人や韓国人はいませんでした)

時間を守らない、宿題はしてこない、そんなことも普通で、日本での常識は世界では常識ではないのかもしれないとも学びました。

新しいクラスでは、バングラデッシュ人数人、インド人数人、ネパール人2人、パキスタン人2人、アフリカ系の人1人、フィリピン人1人、ここでも日本人は私1人でした。

 

新しいチルドレンセンターの場所は、私の住んでいる家の周りよりもディープな場所で、インドやパキスタン、バングラデッシュ人が多く、街自体もその人達のためのお店が多いのが印象的です。私の住んでいる場所もかなり異国に感じていたけれど、それ以上でした。私の家の周りの方が、人種がミックスしていると思います。イスラム系の人、黒人、EU圏内の人、中国や韓国人がまんべんなくいる感じです。

 

またESOLや様々なプレイグループに参加して、気づいたことは、コミュニティーにより人種に偏りがあるなということです。ESOLはバングラデッシュ人や黒人。私の通っているチルドレンセンターはスタッフもミックスという感じで、来ている人もブルガリア人や東欧人などEU圏内の人が多く(特にブルガリア人が多く感じます)、たまに中国人やイスラム系の人も来ている程度。教会のプレイグループは、EU圏内や東欧の人がメインで、アジア系は2~3組程度。老人ホームのプレイグループはEU圏内メインで、ここではアジア人や黒人、イスラム系の人には出会ったことがありませんでした。

新しいESOLの場所は、イスラム系やインド系が多そうで、そこのチルドレンセンターのスタッフもイスラム系やインド系、黒人が多く、来ている人もイスラム系や黒人が多いように思います。ここでは、EU圏内や東欧人らしき人は見たことがありません。ロンドンも場所によってかなり人種の偏りがありそうです。

ロンドン、乳幼児の子育てをしながら居場所を探して

ロンドンに越してきたばかりの頃、私はなぜこんなにも様々なセッションに積極的に参加していたのか考えてみました。きっと私は自分の居場所を一生懸命探していたのではないかと思います。

 

慣れない子育て、知らない土地で知らない人ばかり。頼れるのは旦那のみ。でも、平日の日中は旦那はいない。娘と2人きり。私自身も何かしたかった。第一子で慣れない育児と新たな環境、1歳までは昼夜問わずの授乳で寝不足が続く中、体力的にも精神的にも自分の時間はないけれど、自分の存在価値を確かめたかった時期でもありました。家事や料理、育児をして十分ではあったものの、何か物足りなかった。せっかくロンドンにいるから、、という気持ちもあったと思います。何もない私は、家で母親という役割以外の自分の居場所をさがしていたのかもしれません。娘が生まれてからの1年は、特に娘のために生きた1年でした。生活リズムも娘に合わせ、これまでの生活や考え方、視点が変わりました。自分にとってはそれが当たり前でもあり、戸惑うことも多かったのも事実です。それでも私は、娘の成長を近くで見ることができ、ハッピーです。

 

自分の居場所やいくつかの役割をつくること、気分転換をする場所は自分のためにも大事だと思っていましたし、実際大切だと思います。娘と2人だけでなく、娘を連れて何かコミュニティーに属したい。私自身がハッピーになるために、気分転換をするために。しかし、この国でベビーシッターや保育園に預けるつもりはありませんでした。必然と娘を連れていけるところでという制限でコミュニティーが必要となります。そして、私は自分も大切だけれど、娘の生活を第一に考えたいと思っていました。少なくともロンドンにいる間は。なので、娘の生活リズムは崩したくない。欲張りな私。娘は夜は7時半には寝かせるリズムを作っていました。何度か起きるものの、寝た後の時間は自由時間。それが、私の安らぎの時間で大切な大切な時間でもありました。

娘が1歳半になるまでは、体力の問題もありつつ何かをエネルギッシュに取り組むことは難しかったのですが、漠然と何かしたいと思っていました。自分が認められたい欲求があったのだと思います。それは大学院に通うとか大きな目標ではなく、ボランティアでも、友人と呼べる人とお茶をしたり、異文化を感じられる体験をしたり、何かしら人と関わること、継続できることが大切感じていました。そして、可能であれば少しだけでも、娘と離れて何か自分の為に何かできることをしたいと思っていました。

そこで、チルドレンセンターのセッションに参加してみると、娘のためにも、自分のためにもいいことが分かりました。私と娘は、よく通って参加しています。スタッフとそこでできたママやパパと話をしたり、スタッフを話をしたり。同じような月齢の親と悩みを相談しあったり。その他にも、カウンシルが運営しチルドレンセンターで無料で開催しているESOLに参加しています。2時間の授業は、娘はクレシェ(託児所)に預けて学ぶことができます。地区によっては、参加条件があるようですが、私の自治区では1年間のコースということだけで、条件はありません。ESOLは、私が目的としていた、娘を預け継続した自分の為の学び、時間ができることで満足しています。授業の内容は簡単なのですが、イギリス独特の表現が学べたり、スピーキングと発音が苦手な私にはいい練習になり学びもあるので有難いです。

 

そして、娘の成長を一緒に見守ってくれる人が欲しいとも思っていました。街では様々な人が娘に声をかけてくれますが、それは一期一会。長い期間で同じ人に娘を見守ってほしい、日本でいうジイジ・バアバの存在を探したいとロンドンに来た時に思っていました。それは、フラットのコンシェルジュのおじさんでも、フラットの掃除のおばさんでも、スーパーのおばさんでも、チルドレンセンターやプレイグループで出会ったスタッフや仲良くなったママ・パパ友でも、誰でもいいと思っていました。とにかく、娘と信頼関係を構築できる人が、親の私達以外に必要だと思っていました。有難いことにロンドンでの生活では、何人もの人が娘の成長を一緒に見守ってくれています。そんな関係を作れていることは、私たち家族は非常にラッキーだと思います。

 

やってみて、いやだったらやめればいい。もしくは、やり方を変えてみるなど軌道修正すればいい。初めてのことは不安もあるけど、ワクワクもするし、とりあえず行動してみることが大事だと私は思っています。

老人ホームでプレイグループ”Smile&Sings”に参加してみた(娘9ヶ月)

娘が9ヶ月の時、ママ友グループのチャットでイタリア人のママに誘われて参加しました。毎週1回、決まった場所で45分程度のセッションです。参加対象年齢は5才未満。老人ホームで、入居者と子連れの参加者と、振ると音のなる卵型のおもちゃや、スティックの棒を使ったり、機械でシャボン玉を飛ばしながら、手遊び歌を歌ったりし入居者の方々と触れ合います。セッションの始まる前、終わった後のフリータイムにお茶をしながら入居者の方々や他の参加者と話をすることができます。私が参加した場所は事前予約をして席を確保。参加費は無料ですが、ドネーションとして1ポンドの募金がありました。BBCでも取り上げられているこの取り組み

https://www.thetogetherproject.co.uk)、老人ホームの入居者の社会との触れ合いとなっていると感じました。同時に、ベビーやママの地域の取り組みともなっているようでした。私は、9ヶ月から1ヶ月参加しました。その後は娘のお昼寝タイムと被り、生活リズムを崩したくなかったため、参加しなくなりましたが、1年後の娘が1歳8か月の時に1ヶ月ほどまた参加しました。

 

イタリア人のママは、子どもが生まれる前に別の老人ホームで入居者と話をするボランティアをしていたこともあったと、一緒に老人ホームに向かう道のりで教えてくれました。なので、彼女は老人ホームのプレイグループを楽しみにしていました。終わった後は、とてもいい機会だったと彼女は言っていましたし、私もそう思いました。

 

このプレイグループはベビー、親、老人ホームの入居者にとってとても良いアイディアだと思います。歌はベビーの言語を発達させる良い方法の1つです。また、ロンドンに住んでいる私の娘にとって、日本にいる祖父母が近くに住んでいなくても、異なる世代と交流する貴重な機会の1つだったからです。さらに、私にとっては、外出し人と話をすることは、子育て中の孤独や社会的孤立を感じずに済み気分転換になりました。小さい子どもや子どもは存在しているだけで未来を感じさせ、年配の人に生きる希望を持たせてくれると、何かの本で読んだことがあります。ベビーと一緒に参加することで、高齢者の孤独と社会的孤立を減らすのに役立つと考え、地域社会に何かを還元する素晴らしい機会になっていると思います。Win-Winの関係を構築できると感じたので、日本の老人ホームでも同じような取り組みがされるといいな、と思うセッションでした。